トヨタ式のリーダの育て方についての本が図書館においてあったので読んでみました.

 

トヨタ式 リーダー育成法 ストーリーで学ぶ問題解決人材のつくりかた

トヨタ式 リーダー育成法 ストーリーで学ぶ問題解決人材のつくりかた

  • 作者:三澤 一文
  • 発売日: 2014/08/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

■冒頭
どうすればリスクの大きい事業を立ち上げられるか?
  • 不都合なシナリオにも目を背けず,正面から対峙し,その上で逆転の発送をした.
  • 一方で,50年のギャップを埋めるにはエンジンの自社開発をすべきといった現実的なアプローチを描いた.
 
事業計画をどのように立てれば成功できるか?
  • どんな国産自動車に的を絞るかについては,量産できる大衆車で,安い乗用車にした
  • 少数の中核事業に絞って勝ち場所を明確にするという鉄則どおりのやり方をした
 
部下とチームのモチベーションを高く維持するには
  • 自動車を売るためには外観が大切だが,流行の移り変わりは激しいもので3,4年先を見ながらデザインを決める必要があると目標設定の道筋と里程標の重要性を訴えた
  • 粘り強く行動規範でチーム力を引き出すことを徹底した
 
周囲の猛反対をどうやってうまく説き伏せるか?
  • 問題点の要因を探っていくと,製品の品質の悪さを補いながら新しいディーラ網で,同販売を拡大していくかという真因にたどり着いた
  • そもそも,完全な試作が終わっていないトラックを量産すると決めた事自体が,当時の社内関係者や株主から暴挙と見られた
  • このタイミングで量産実績を挙げないと,今後一切のチャンスがなくなると冷静に分析した
  • 関係者への「ことの重要性を,直接具体的に語る」方法が功を奏した
 
非常に困難な状況を打破するには
  • 対策を広範囲に考えるようにした結果,トヨタとディーラの間で体系的な対策として合意形成できた
 
どうすれば組織の実行力を維持できるか
  • 意識の壁を取り払った
 
問題解決が後手に回らないようにするには
  • 結果とプロセスを客観的に振り返ることを繰り返す中で,一部の部品の溶接の仕方に問題があることが判明した
 
どうやったらスケールの大きい仕事ができるか?
  • 成功の仕組みを展開
 
トヨタが,そして日本企業が求めるリーダー像とは?
  1. 課題創造力--現場での的確な一次情報の収集や,血に足がついた分析が基本.その上で慣例にとらわれない革新的発送が必要とされる.達成試向の強い課題設定であることが特徴
  2. 課題遂行力--周囲の関係者と誠実にコミュニケーションを取りながら,短期だけではなく中長期的な視点からも必要な対策の合意形成を取る
  3. 組織マネジメント力--改善の精神にもとづくスリムな体制づくりを基本に優先順位に従って経営資源を投入する
  4. 人材活用力--個人を尊重し,チームワークや組織学習が最大限に効果を上げるような仕事の割り振りと,厳格な評価を徹底する
  5. 人望--企業の価値観に基づいた使命と美女運を実現する
 
OJTが経営リーダをつくる
    • トヨタウェイの価値観
  1. 現状に満足せず,より高い付加価値を追求し,そのために知恵を絞り続けること
  2. あらゆる関係者を尊重し,社員の成長を会社の成果に結びつけること
    • トヨタの問題解決
  1. 問題を明確にする
  2. 問題をブレークダウンする
  3. 達成目標を決める
  4. 真因を考えぬく
  5. 対策を立てる
  6. 対策をやりぬく
  7. 結果とプロセスを評価する
  8. 成果を定着させる
    • 心がけ・心構え
  1. お客様第一
  2. 「何のために?」と常に自問自答
  3. 当事者意識
  4. 見える化
  5. 現場・事実に基づく判断
  6. 徹底的に考える&やりぬく
  7. スピード・タイミング
  8. 誠実さ・愚直さ(当たり前のことを当たり前に)
  9. 徹底したコミュニケーション
  10. 全員参加
 
■現実を見極め,志高く目標に向かう
    • 「そもそも」を二回繰り返して本当の目的を決める
    • 豊田綱領
  • 上下一致,至誠業務に服し,産業報国の実を挙ぐべし
  • 研究と創造に心を致し,常に時流に先んじるべし
  • 華美を戒め,質実剛健たるべし
  • 温情友愛の精神を発揮し,家庭的美風を作興すべし
  • 神仏を崇拝し,報恩感謝の生活をすべし
  • 本当の目的を決めるにあたっては,上流の仕事や仕組みを調査することが大事.自分の上司の上司になったつもりで考える
    • あるべき姿を4W1Hで明らかにする
  • あるべき姿とは,仕事の目的(Why)を問題解決のアクションに繋げられるように定義したもの.具体的なアクションに繋げられることがポイント
  • あるべき姿をどこまで「あるべき」にするかがイメージ出来ない → 世の中のトレンドや市場,競争環境の動向法規制の変化,お客さまのニーズの変化など様々な情報の収集と自分なりの解釈に日頃から務める
  • あるべき姿と現状を比べる
  • ギャップを視える化して共有する
  • 取り組むべき問題はどこにあるか?大きな問題は小さく分けて考える
  • 問題の所在をつかむためにWhereを繰り返す.一概にどこまで細かく分解すればいいというものはない.この時点でWhyをしない
 
■組織の求心力を引き出す
  • 目標は「何を」「いつまでに」「どれだけ」を明確に
  • 事実を元にWhyを繰り返す