ブランドの意義ってなんだろう?ブランドイメージってどんな恩恵をもたらすんだろう?ということを何年か前にワークショップでディスカッションした記憶があります.色んな企業の従業員が来ていて,色々な話ができました.夜遅い時間にスタートしましたが,結構楽しかったです.

 

話は変わりますが,同僚の一人が好きなエピソードが一つ.どんなものかというと,

iPhoneはもともとコンピュータとして開発されていた.しかし,ある日ジョブズが「これを電話として売ろう」ということで,いわゆるスマートフォンとして発売された.その結果,大ヒットとなった.

というのがあります.

それを聞いたときは「ジョブズすげー!」「さすが見る目が違うな」とか思っていました.こういうのってジョブズの彗眼があってこそのことかと思いました.

しかし,よく思い出すとスマホの原型みたいなものは既に販売されていました.例えばドコモからはキーボードのついた携帯電話があって,ワードやエクセルなどのオフィスソフトが閲覧と編集できることを売りにしていました.その商品のことを"スマートフォン"と呼んでいた気がします.キーボードが打ちづらいとか見づらいとか色々不評だった気がします.

奇抜なものを作っても最初は見向きもされないのだと思います.口コミやネットの拡散によってブレイクスルーを迎えるのが,よくあるパターンです.でも実際には,初代iPhoneが発売された瞬間にまたたく間に人気になった気がします.

 

さて,これって結局アップルだから出来たのだと思います.そういうブランドイメージがあったから出来たのだと思います.アップルはその時点ではiPodやiMacなどで根強い人気とファンを獲得していました.ファンが無条件で購入して「iPhoneいいな!やっぱアップルはすげぇや!」というふうに広めたのだと思います.

良いブランドイメージを持ってもらってファンを獲得することはこういうところに効いてくるのだと思います.ファンて大事ですね.最初に入った会社で「不良を後工程に流してはいけない.我々の製品のファンを増やすように仕事をしよう」という意味がわかった気がします.