気づけば2018年ももう終わりに近づいていますね.
実は毎年年末に軽く振り返りみたいなものをこのブログに書いていました.去年まではこんあ感ですね.
(あ,去年はやってなかった)
さて,ぼくは現職に1月1日に入社したことになっているので,年越しは勤務年数をまたぐのと同じ意味なんですね.
2019年を迎えると,ちょうど前職の勤続年数よりも現職のほうが長くなります.
最近巷では退職エントリーみたいなものが流行っています.自分の辿ってきた軌跡を振り返るにはいい感じの文章だと思って読んでいます.
この記事は退職エントリーではないですけど,そのつもりで書いてみましょうかね.
前職と比べて
ますは,なんで前職を辞めたんだっけ?というのを振り返ってみます.
主な原因を箇条書するとこんな感じですかね?
- もともと研究の道に行きたかった.数学とかプログラミングとか数値計算などが好きなので,それらを活かせる仕事に就きたかった.けど,全然違う仕事だった.新人のときは気持ちを切り替えて,その時の仕事を好きになるように努力したが,やはり楽しくなかった.なので,どことなく本気になれなかった.
- 労働条件が悪かった.夜中まで勤務をすることが多かった.いつかは体調を崩すだろうと思った.現に周りでも体調を崩している人が多かった.総じてストレスフルだった
- 仕事の殆どが内部資料の作成と突発的なトラブルの対応だった.新しいことをするなんて皆無.図面を修正したり依頼書を書いたり,とにかく資料や書類仕事が大半.一応技術職として入社したが,技術職っぽいことなんて最初の数年しかしていなかった.なので,勤務を通して得るものがなかった.
一番最初の『どことなく本気になれなかった』というのは結構大きくて,あまり仕事を主体的に取り組めない原因の一つでした.心の何処かで「どうせ面白くないしちゃっちゃと終われせればいいや」なんて思っていました.
本気になれなかったので評価もどうでもいいやと思っていました.半年に一回に形だけの面談があるんですが,面談シートもいい加減に書いたり,思ってもいないことを書いたりしていたので結構ストレスでした.給与明細も殆ど見たことがありませんでした.
本気になって取り組んでいないことをメンバーも薄々察知していたようで,それが原因でメンバーもと仲良くありませんでした.
結局そういうのが積もって悪循環になったので辞めました.
だから次の職業は朧気ながら『好きなことをやろう』と思っていました.
では現職はどうなの?
先に言っておくと概ね満足しています.前職の不満は大体改善されています.
ただ,前職には無かった不満も浮かび上がってくるわけです.
Part1.入社して数ヶ月くらい(2014年前半)
現職は研究職として入社しました.最初は概ね希望通りのことをやっていましたが,入社して半年もしないうちに組織改編があって,研究所というのは名ばかりのシステム開発部署になってしまいました.
個人的にはこういう開発関係はアウトソーシングしてしまって,研究者は研究に集中するべきなのかと思っています.
ただ,こういうことを言うと全力で否定されそうですし,自分でも一理あるなと思っているので出さないでいます.
仕事の内容もコロコロ変わります.
最初はエネルギーマネジメントをしていました.電力を分配するためのアルゴリズムを研究開発するのが仕事でした.この頃は結構楽しかったですね.
ただ,その後すぐにその仕事が無くなってしまいました.次の仕事は次の仕事を作るための調査でした.自分たちの技術の強みや弱みを調べたり,競合とのSWOT分析をしたりといったところです.
これはこれで楽しいのですが,先行きに不安を感じていたのも事実です.
その後は細々していました.Webプログラミングをしたり,戦略を立てたり.
Part2.音波を使ったIoT(2015年の春位から)
その後すぐに音波情報を使って云々みたいなことをやっていました.相手先の要求が曖昧なこともあって結局その仕事も無くなりました.
ただその時の上司に「自分からも提案できたことはあったんじゃないか?」と叱られて「ああその通りだ.なんとなく迷走していた」と妙に納得しました.
話がちょっとそれますが,こうやって自責で反省できるところが前職の教育の賜物かもしれません.
さて,話を戻します.仕事もなくなり当然成果も無かったので評価もガクッと落ちました.その後も大したことをせずに評価が下がり続けた時期がありました.
正直このあたりで退職を考えました.どうしてもプロトタイピングというか世の中にあるツールを組み合わせて素早く動くものを作るのがあまり好きではありませんでした.
Part3.電波を使ったIoT(2016年の春の前位から)
あまり楽しくなさそうにしているのを上司が察してか,こんどは研究っぽい仕事をさせてくれました.電波と機械学習を使って云々というものです.(云々というのは仕事内容がわかってしまうので秘匿の意味でこういう表現をしています)
これは結構楽しくて「やっぱり自分は研究というか数式を使って何かするのが好きなんだな」と再確認しました.
ただこの後に社内で実証実験があって,これが結構地獄でした.一応ぼくがリーダみたいな立ち位置だったんですが,メンバーがアサインされているのかわからない状態で,皆も「自分は知らない.というか自分の仕事じゃない」みたいな反応でした.
結局この社内実証実験もうまく行かずに,また上司にお叱りを受けて評価が下がってしまいました.
現職では高評価を連続で獲得しないと昇進できないという仕組みらしいので,評価が下がることは昇進を諦めるということに直結しているのです.
それは再び退職を考えさせるのに十分なものでした.
Part4.チームの独立(2017年の春)
そのあとも社内の別の場所で実証実験をしていました.システム開発がメインだったのであまり面白くない日々が続きました.
去年の春くらいに,自分のチームが独立したり,元上司が任期付きで出向したりと変化がありました.
ただ仕事の内容も相変わらずシステム開発なのであまり面白くありませんでした.
転職もせず異動届も出さずになんとなく惰性で仕事をしていたところがありましたが,ちらっと昇進の話があったのでもうちょっと続けてみようかな,と思っていました.
その後に九州の自動車業界の会社と実証実験をしていました.
九州に行ったり来たりするのは結構大変で,正直不満でした.
ただそういうのを察してか,当時の実証実験のリーダーがラーメンに連れて行ってくれたりしたので,なんとか精神衛生を保てたような気がします.
Part5.チームの解体から現在まで(2018年の夏前)
その後,今年のゴールデンウィークが明けたあたりに大きな動きがあって,自分たちの部署が別の部署に吸収合併されました.
最初は仕事の内容は変わりませんでしたが,九州の自動車関係の実証実験がうまく行かず,チームは解体することになりました.
その後は紆余曲折があって,機械関係の振動の信号処理をやっています.
さて,こうやって書くと何だか不幸にあったみたいですが,実を言うと今が一番いいと思っています.この信号処理ってい言うのがなかなか自分にあっているっぽくて,数学や統計のテクニックが結構生かせる分野なんですね.
この数年間で思ったことは?
一番苦しかったのは好きでもないことを一生懸命やるということでした.プロフェッショナルとして手を抜くことは許されないことかもしれませんが,どうしても一生懸命になれませんでした.
ここでいう一生懸命とは,
- 理想とそれを達成するための課題を見つけられる
- 分析的に物事を見て,解決のためのアイディアを提案できる
ということでしょうか.
では,何に一生懸命になれて,何に面白くないと感じるのでしょうか?
IoTは使いよう
入社から大きく括るとIoTに関して取り組んでいたような気がします.データを獲得して分析して.
でもIoTって敷居が低い分難しい分野だと思うんですね.
IoTって現場の改善のために導入するのは良いかもしれませんが,○○改善システムなどと銘打って売り出すものではないと思うんですね.
誰でも扱える技術なので差別化するのは難しいし,誰でも扱えるがゆえに現場の人が使い方を覚えて使いこなしたほうが早い気がします.
これを偉い人に説明するのがすごく大変で,気持ち的に消耗してしまった気がします.
もし,自分が機械メーカや農機メーカで何かを改善するためにIoTを駆使するのであれば効果は大きいのでしょうが,ソフトウェアのメーカがIoTを使ってもビジネス的には難しいような気がします.
システム開発はあんまりしっくりこない
良く流行りのクラウドシステムとか使うんですけども,これもどうにもしっくりこないですね.UIを見ながら,右上のボタンを押して,その次にラジオボタンから選んで,,みたいな感じで何が面白いかわかりません.結局誰でも使えるし,使いたい人が使えば?って気持ちになります.
こうやって文章にしてみると,ぼくって独自性がないものが好きではないんですね.中二病みたい!
じゃぁ何がしっくりくるのか?
ぼくは数学が好きなので,統計的な分析とか機械学習とかは割としっくり来ました.それにまつわるプログラミングもかなりしっくりきます.
まとめ
好きなことをするっというのは結構戦略が必要で,その仕事が得意だと思われなくてはいけません.もっと言うと,その仕事をぼくに任せれば150点のアウトプットを出すものだと自分をブランド化することでしょうか.
そのためには自分の好きなものをアピールしつつ,150点のアウトプットを叩き出せるように訓練する必要があります.
自分の得意なことしかしないのは問題かもしれませんが,まずは自分の特技からの1点突破が必要なのだと思います.
まだ具体的にどうするかは冬休みに練りますが,来年はそんな感じで突き進もうともう所存です.
では.
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