ぼくが中学生位の頃には「近頃の若者は言葉遣いが乱れている」というのがしきりに言われていた気がします.本人達しか通じないような言い回しを多用したり,メールで不思議な絵文字を送ったり.「ら」抜き言葉みたいに,日本語の文法に即していない言葉遣いだったりと,色々言われていました.この事を問題視する人と,『言葉は生き物だから,変化するのは必然だ』みたいな意見がありました.ちなみに,ぼくは後者かな.

 

 さて,学校も卒業していざ社会に出てみると,言葉の乱れは女子高生だけではないということに気づきます.職位の高いおじさんもしきりに変な横文字を使って場を混乱させます.例えばこんなのですかね.

  • 合意形成することを"コンセンサス"といってみたりする
  • 目次と言えば良いものを,"アジェンダ"と表現してみたりする
  • "アクションアイテム"とかゲームに出てきそうな社内でしか通じない言葉をお客さんに使ってみたりする
  • 「檄を飛ばす」とか「議論が煮詰まる」などを誤用する
  • お菓子とか甘いものと表現すればいいところを,"スイーツ"なんて気取った言い回しをしてみる
  • etc

今思うと,おじさんのほうが言葉が乱れているんじゃないの?とか思ってみたりします.

 

格好つけるために,わざと崩した表現を使う

 なぜ言葉が変わっていくのかというと,"飽き"が原因のひとつなのかなぁ,なんて思っています.日本語の乱れってのはファッションと同じで,同じものばかりを使っていると飽きてしまって奇をてらいたくなるものなんですかね.

あとは,表現を和らげるために使われるのかもしれません.会議とかで「証拠を見せてください」というより「エビデンスを見せてください」と言ったほうがなんとなく角が立ちにくい気がします.

こんな感じで,いい感じに言葉を変化させていけたら良いですね.まあでも「檄を飛ばす」みたいな誤用は受け入れられないかなぁー.